あめみや歯科医院  DENTAL NEWS 2026年11月号

   

11月3日は文化の日。芸術の秋は、美術館に出かけたり、画集を眺めたりするのにもよい季節ですね。絵を楽しむとき、人物だけでなく手に持つ道具にも注目すると、その時代の暮らしが見えてきます。
江戸時代の浮世絵には、女性が細い棒のようなものを口に当てている姿が描かれています。実はこれ、当時の歯ブラシにあたる「房楊枝(ふさようじ)」で、歯をみがいているところなのです。木の先をほぐしてブラシ状にした道具で、今の歯ブラシとは見た目も作りも違います。さらに、反対側は歯の間を掃除する楊枝として、持ち手の部分は舌の掃除にも使われたそうです。1本で何役もこなす、工夫された道具だったのですね。
『當世名物鹿子金龍山参詣群集』という浮世絵には、房楊枝で歯をみがく女性が登場します。そばには、房楊枝や歯みがき粉を収める「楊枝箱」も。いわば江戸の歯みがきセットです。道具は変わっても、毎日お口をきれいにする習慣は今につながっています。浮世絵を見る機会があれば、人物の口元や小さな道具にも注目してみてくださいね。

 

気になる口臭、きちんとケアできていますか?

人と話すとき、「自分の息、大丈夫かな?」と気になったことはありませんか? 口臭は自分では気づきにくく、十分にケアできているか不安に思う方もいるでしょう。毎日歯をみがいていても、歯と歯の間や歯周ポケットの奥などに汚れが残り、口臭につながることがあります。
まずは原因を知り、ご自身に合った対策を始めましょう。

 

口臭の主な原因は?

歯周病

歯周病が進行すると、歯ぐきからの出血や膿に加え、強い口臭が生じることがあります。歯周病に関わる細菌が、においの強いガスを作るためです。痛みが少ないまま進行することもあるので、口臭や歯ぐきの出血が気になる場合は、歯科医院で検査を受けましょう。

 

むし歯

むし歯が進行すると、穴に食べかすや汚れがたまったり、歯の内部の組織が傷んだりして、口臭の原因になることがあります。

 

歯垢・歯石

歯垢は細菌のかたまりです。歯垢が石灰化した歯石は、表面に歯垢が付着しやすく、歯周病にも関係します。歯石は歯みがきでは落とせないため、歯科医院で取り除く必要があります。

 

舌苔(ぜったい)

舌の表面につく白っぽい汚れで、細菌や食べかす、はがれた粘膜などを含みます。口臭の原因になりますが、健康な人にも多少はみられます。

 

唾液の減少

唾液には、お口の汚れを洗い流す働きがあります。睡眠中や緊張時などに唾液が減ると、口臭が強くなりやすくなります。お口の乾燥が続く場合は、ご相談ください。

 

口臭を改善するには?

歯周病やむし歯が原因の場合は、その病気を治療することで口臭の改善が期待できます。毎日の歯みがきに加え、フロスや歯間ブラシで歯と歯の間も清掃しましょう。入れ歯を使っている方は、入れ歯のお手入れも忘れずに。規則正しく食事をとり、よく噛むことも唾液の分泌を促します。

 

舌のお手入れは「やさしく」が基本!

舌苔が気になる場合は、朝、1日1回を目安に、右図のような専用の舌ブラシで清掃しましょう。鏡を見ながら、無理なく届く範囲でブラシを舌に軽く当て、奥から手前へやさしく動かします。途中でブラシを水洗いしてください。強くこすったり、白い部分をすべて取ろうとしたりすると、舌を傷つけることがあります。傷や痛みがあるときは中止しましょう。

口臭が続く、家族から指摘された、歯ぐきから血が出るなど、気になることがあればお気軽にご相談ください。定期的な検診とクリーニングで、お口の健康を守りましょう。

 



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