あめみや歯科医院  DENTAL NEWS 2026年6月号

      2026/06/01

6月6日は「梅の日」です。梅酒や梅干しの仕込みの季節ですね。店先に青梅が並ぶと、初夏の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。
梅の原産は中国で、日本へは遣唐使により漢方薬として伝わったとされています。
奈良時代には塩漬けにして保存食や食薬品として利用されるようになり、戦国時代には兵糧食として武士たちに重宝されました。
さらに江戸時代には庶民の食卓にも広まり、紫蘇漬けや甘露煮など、さまざまな加工品が生まれました。現代でも梅干しや梅酒、梅ジュースなど、「梅仕事」として親しまれ、健康維持や料理にも幅広く活用されています。まさに「日本の歴史に梅あり」ですね。
さて、梅干しの酸味を思い浮かべると、自然と唾液が出てきますよね。唾液には、お口の中を清潔に保つ大切な働きがあります。
また、梅に含まれるクエン酸には疲労回復を助ける働きや、抗菌作用があるとされ、多くの健康効果が期待される「健康維持に役立つ食品」と言われています。
雨の多い季節は気分も沈みがちになりますが、毎日の食事に梅を取り入れながら、元気に過ごしましょう。

 

骨折と歯の本数の関係

高齢になると増えてくる骨折のひとつに、「大腿骨頸部骨折」があります。
これは、太ももの骨(大腿骨)の股関節に近い部分で起こる骨折です。
高齢になるほど発生率が高くなり、特に70歳代以降の女性に多くみられます。

大腿骨頸部は、くびれて細くなっているため、交通事故などの大きな怪我だけでなく、日常の転倒や転落など、わずかな衝撃でも骨折しやすい部位です。
特に、骨粗しょう症などで骨が弱くなっている高齢者では、足をひねる、尻もちをつくといった軽い動作でも骨折してしまうことがあります。また、この部分は血の流れが悪くなりやすく、骨が治りにくいことがあります。
治療やリハビリに長い時間を要し、寝たきりや要介護状態になるリスクも高まります。

近年、この大腿骨頸部骨折と「お口の健康」との関連が注目されています。
大阪公立大学と大阪大学の共同研究による75歳以上の高齢者を対象とした調査では、歯の本数が20本以下の女性は、21本以上歯が残っている女性と比べて、大腿骨頸部骨折のリスクが1.2倍高いことが報告されています。

 

歯周病と骨粗しょう症の関係

骨粗しょう症は、骨の量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
全身の骨がもろくなると、歯を支える歯槽骨も弱くなり、歯周病が進行しやすくなります。
また、歯周病によって歯を失うと噛む力が低下し、食事内容が偏って栄養不足になりやすいため、骨粗しょう症の悪化につながることもあります。

骨粗しょう症は男女ともに起こりますが、圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられます。
女性ホルモンであるエストロゲンには骨量を保つ働きがありますが、閉経によってその分泌が急激に減少すると、骨密度が低下しやすくなります。
さらに、エストロゲンの減少は歯周組織の炎症にも影響を与えるため、歯周病にかかりやすく、進行もしやすくなると考えられています。

このように、骨粗しょう症と歯周病は互いに影響し合う関係にあり、日頃からの口腔ケアと栄養管理が大切です。

 

歯科医院でできる予防方法は?

骨粗しょう症や歯周病による健康への影響を防ぐためには、毎日のセルフケアに加えて、歯科医院での定期的な検診がとても大切です。
歯科医院では、歯周病の早期発見・早期治療のほか、歯石除去やクリーニングによって、お口の中を清潔に保つことができます。
また、噛む力やお口の機能を維持することは、しっかり食事をとり、必要な栄養を摂取することにもつながります。
歯を失ったまま放置せず、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで噛む機能を回復することも大切です。

お口の健康を守ることは、骨や全身の健康を守ることにもつながります。
年齢を重ねても元気に食事や会話を楽しめるよう、規則正しい生活と栄養バランスの良い食事を心がけ、毎日のセルフケアや定期的な歯科検診を続けましょう。

 



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